CSR TOPICS Top   >   CSR TOPICS : 2011.10.13

【GHGプロトコルの「スコープ3」算定・報告基準が公表されました。】
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   2011年10月4日に、GHGプロトコル・イニシアチブ*¹から、新たな温室効果ガス(GHG)排出量の算定・報告基準が公表されました。
それらは次の2つです。
  • 「GHGプロトコル*² バリューチェーン(スコープ3)算定・報告基準 (GHG Protocol Corporate Value Chain (Scope 3) Standard)」
  • 「GHGプロトコル 製品ライフサイクル算定・報告基準 (GHG Protocol Product Life Cycle Standard)」
  •   「バリューチェーン(スコープ3)基準」は、企業等の事業活動に関連してバリューチェーンで発生するGHG排出量を算定・報告する場合の基準で、その排出原因となるバリューチェーンでの「スコープ3」活動を15カテゴリーに区分しています。 また、「製品ライフサイクル基準」は、個々の製品・サービスが、そのライフサイクルで排出するGHG量(カーボンフットプリント)を算定・報告する場合の基準で、関連するISO規格や既存のライフサイクルアセスメント手法に基づいて策定されています。 これらの基準(各種ツール・開示テンプレートを含む)は、以下のGHGプロトコルのサイトから、簡単なユーザー登録でダウンロードすることができます。

  • バリューチェーン(スコープ3)算定・報告基準 : http://www.ghgprotocol.org/corporate-value-chain-standard
  • 製品ライフサイクル算定・報告基準  : http://www.ghgprotocol.org/product-life-cycle-standard
  • >> 基準発行の背景と意義
      過去にリリースされた「コーポレート基準」では、算定・報告の対象範囲を「スコープ1」と「スコープ2」に限定しており、「スコープ3」は明確な算定・報告ルールがないために任意適用とされていました*³。しかし、今回これらの基準が策定されたことで、バリューチェーンを含む事業活動全体のGHG排出量や製品カーボンフットプリントの把握が容易になりました。
      この基準策定の背景には、気候変動が企業にとって重大なリスク要因であると同時に、新たな環境配慮製品の市場を生むことでビジネスチャンスにもなりつつあるという、世界的な事業環境の変化があります。
      気候変動への対応が大きな政策課題となっている現状では、各国の規制が今後ますます強化される傾向にあり、企業が事業活動のバリューチェーン全体におけるGHG排出量の全容を把握・管理することは、気候変動の対応コストを削減し、新たなビジネスチャンスを収益性の向上に結び付けるための重要な戦略的課題になっています。その成否は財務パフォーマンスにも大きく影響し、企業の長期的な成長性を左右する決定的な要因になりかねません。
      また、この変化にともなって、機関投資家等からの気候変動情報に関する情報ニーズも一層強まると予想されています。
      国内外の規制に適応し、変化の激しいビジネス環境において持続的な成長を目指す企業にとって、これらの新たなGHGプロトコル基準は、他社との差別化を図り、競争に勝ち抜くための強力な戦略的ツールとなることが期待されています。
    【補足】
    ※1 GHGプロトコル・イニシアチブ
    WRI(World Resources Institute、世界資源研究所)とWBCSD(World Business Council for Sustainable Development、持続可能な発展のための世界経済人会議)によって1998年に共同設立されたプロジェクトで、世界中の企業、NGO、政府機関などで構成されるマルチ・ステークホルダー・パートナーシップによって、グローバル・スタンダードとなるGHG排出量の算定・報告基準を開発し、世界に普及させることを目的としています。
    ※2 GHGプロトコル
    過去に公開されたGHGプロトコルは、
  • 「GHGプロトコル事業者排出量算定報告基準(改訂版)  (GHG Protocol Corporate Accounting and Reporting Standard) (コーポレート基準)」(2004年3月発行)
  • 「GHGプロトコルプロジェクト排出削減量算定基準  (GHG Protocol for Project Accounting)」(2005年12月発行)
    から構成されています。特に「コーポレート基準」は、企業や組織におけるGHG排出量の算定・報告・検証に関する国際的な基準として、さまざまなガイドラインや基準の策定の際に参照されるなど、世界中で広く活用されています。
  • ※3 スコープ1・2・3
    GHGプロトコルにおいて、企業や組織の活動におけるGHG排出は、以下の3つに分類されます。
  • スコープ1: 会社が所有または管理する排出源から発生する直接的なGHG排出。工場における重油や作業車両の燃料の燃焼等。
  • スコープ2: 企業活動でのエネルギー使用による間接的なGHG排出。工場・オフィスにおける電力使用等。
  • スコープ3: 企業活動の範囲外における間接的なGHG排出。原材料調達、物流、製品の使用、廃棄、従業員の移動等。
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